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灯籠流しと花火で先祖供養
〜第48回阿仁の花火大会と灯籠流し〜
 阿仁河川公園で開かれた、第48回阿仁の花火大会と灯籠流し(花火動画
 阿仁川に流した先祖を供養する灯籠(灯籠流し動画
 祖先の霊を招霊し供養する灯籠流しの式典、一代供養

 “阿仁の川原・夏の陣”と銘打った送り盆行事「第48回阿仁の花火大会と灯籠流し」が8月16日、阿仁河川公園で開かれ、地区内外から訪れた家族連れなどが先祖を供養するとともに、山間に響く花火で行く夏の一日を楽しみました。

 主催は阿仁の花火実行委員会(菊池忠雄委員長)。灯籠流しは、 お盆に帰ってきた死者の魂を現世からふたたびあの世へと送り出すために、死者の魂を乗せた灯籠を流す行事。阿仁地区では、花火大会に合わせ阿仁仏教会(佐京寛定会長)と同会灯籠流し奉賛会(加賀谷祥夫会長)とが中心となって開催されており、午後6時から会場入り口付近に設けられた仮設の祭壇で、祖先の霊を招霊し供養する儀式「一代供養」が行われました。

 式典には、善導寺、専念寺、曹洞宗、耕田寺、法華寺、福厳寺の6寺院から檀家代表と住職らが参加。法華寺の住職である佐京会長が表白を読み上げ、加賀谷会長の祭文、今井乙麿名誉会長による物故者への追悼文朗読などの後、僧侶による読経と檀家代表の焼香で祖先の霊を供養しました。

 あたりがお香の匂いと読経の響きに包まれる中、灯籠流しが始まり、各集落の檀家から持ち込まれた灯籠が係員の手で阿仁川にひとつずつ流されました。灯籠は約600個。夕暮れの薄明かりの中を川面に影を映しながら灯籠がゆらゆらと流れ、川辺で見守る見物客らもその幽玄な美しさを堪能していたようでした。

 午後7時30分から始まった花火大会では、はじめに菊池実行委員長が、8月13日阿仁銀山下新町の商店街から出火し、店舗兼住宅3棟が全焼した火事に触れ「大火にもかかわらず人的被害が無かったのは不幸中の幸い。罹災された家族の皆さんには深くお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復興ができるよう願います」と気遣いながら、「ようこそ夏の風物詩、阿仁の花火と灯籠流しにおいでくださいました。今年は我が郷土から3人の選手がバンクーバーオリンピックに参加し、日本全国に感動と興奮を与え、北秋田市民に夢と希望を与えてくれました。次回オリンピックの活躍を祈り3人にエールを送りたいと思います。この阿仁の花火と灯籠流しは阿仁地域活性化の原点です。夜空に響く大迫力の花火をどうぞ楽しんで」などとあいさつ。

 続いて、この1年の間に阿仁地区で亡くなった76人の慰霊として「精霊(しょうりょう)に祈りを込めて」と題した、スターマインと4号玉10発の慰霊花火が打ち上げられました。

 慰霊花火のあと、来賓の津谷市長が「8月13日の火災で罹災された方々に心からお見舞い申し上げます。48回を迎える花火大会、今打ち上げられた慰霊花火は、観客席からすごく近い場所で山にも反響してすごい迫力です。長い歴史と伝統のある花火大会に、地元の方々をはじめ帰省された方々、そして今日の花火大会を楽しみに内陸線や大館能代空港を利用して来ていただいた県内外の方々が、ここ阿仁にそろっていらっしゃることに感謝申し上げます。心配された雨も上がり絶好の花火日和。短い夏の一時を多くの方とともに阿仁の花火で楽しんで」などとあいさつ。

 大会は、結婚等を記念するメモリアル花火の部を間に入れた3部構成。開始号砲が鳴り響いたあと、「光と音のファンファーレ」と題した大スターマインで花火大会は始まり、4号から6号の割り物花火、色とりどりのスターマイン、花や蝶をかたどった造形花火など約4000発が打ち上げられました。

 川幅約100mほどの阿仁川をはさんで対岸から打ち上げられる数々の花火は、迫ってくるような光のきらめきと山間に共鳴する轟音で迫力満点。フィナーレは「大空に奏でるふるさと賛歌」と題した小型煙火付スペシャルスターマインが夜空を焦がし、今年の大会を締めくくりました。

 会場内にシートなどを敷いて陣取った見物客は、美しい灯籠絵巻と山峡にこだまする花火との競演を、午後9時のフィナーレまでゆっくりと堪能していました。

 各集落の檀家から持ち込まれた灯籠  灯籠は係員の手でひとつずつ阿仁川に流されました  水面を照らし幽玄な美しさの灯籠
山間に響く轟音とともに漆黒の夜空にきらめいた阿仁の花火

(2010.8.16)

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